
三鷹は半田の心の故郷。
小学校5年で転校してきた博多弁丸出しの私を、やさしく育ててくれたのが三鷹だった。
冬空の中、半ズボンで駆けめぐる元気な子どもだった。
高校時代に青春18キップを使い、九州一周旅行。
父は高校時代に両親を亡くし、苦労して弟妹を育てた。
貧乏しても人のために働く父。
九州への旅は、自分探しの旅だった。
いわゆる頑固親父だった。
半田には厳しい父のイメージしか残っていない。
おねだりしようにも顔色を伺うしかなかった。
半田は、教科書代ですらアルバイトで稼いだお金で買っていた。
そんな父から、半田は節約の精神を叩き込まれた。
「貧乏は武器だよ」と…。
「貧乏は気にならない。貧乏が武器」。
半田の父は、政治家でもなければ、成功者でもない。
戦後まだまだ日本が裕福ではない頃に、歯を食いしばってその日その日を頑張って生きてきた、ごく普通の、苦労人なのだ。
そんな父の背中を見て半田は大きくなった。
節約の精神は、脈々と半田の血の中に流れている。
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